発達障害【心の声に耳を傾けて】自閉症

今回はある出会いをきっかけに発達障害(自閉症)について沢山の人に知ってもらいたくて記事を書きます。

私の従兄弟が自閉症ですが、私自身あまり従兄弟と関わりがなく正直あまり発達障害や自閉症のことについては知りませんでした。

なので、私自身まだまだ勉強中の身ですが、沢山の方に発達障害について知ってもらえる様にまとめてみたのでよかったら読んでみて下さい。

発達障害とは

発達障害は、生まれつきみられる脳の働き方の違いにより、幼児のうちから行動面や情緒面に特徴がある状態です。そのため、養育者が育児の悩みを抱えたり、子どもが生きづらさを感じたりすることもあります。
発達障害があっても、本人や家族・周囲の人が特性に応じた日常生活や学校・職場での過ごし方を工夫することで、持っている力を活かしやすくなったり、日常生活の困難を軽減させたりすることができます。
一言に発達障害といっても細かく分類すると下図のようになります。

DSMって何?

DSMとは精神疾患の診断基準として、国際的に広く用いられているアメリカ精神医学会が発行しているマニュアルです。
2000年に刊行された『DSM-IV-TR』(『精神疾患の診断・統計マニュアル』第4テキスト改訂版)では、自閉症障害、レット障害、小児期崩壊性障害、アスペルガー障害、特定不能の広汎性発達障害の5項目を「広汎性発達障害」と分類していましたが、2013年に改訂された『DSM-5』(『精神疾患の診断・統計マニュアル』第5版)では、広汎性発達障害の分類がなくなり、「自閉症スペクトラム障害/自閉スペクトラム症」という診断名に統合されました(レット障害をのぞく)。

自閉スペクトラム症と自閉症の違い

自閉スペクトラム症

自閉スペクトラム症とは、上の図で示したように自閉症、アスペルガー障害、特定不能の広汎性発達障害などと呼ばれていた疾患を含む疾患概念です。

100人に1人を超える有病率で男性の方が女性の数倍多いです。

原因

遺伝的要因によって起こる脳機能障害です。

症状と特徴

  • 社会的コミュニケーションの障害
  • 限局的反復的な行動パターン

診断

診断基準などをもとに症状や生活の中の様子などを確認し総合的な診断へとつなげます。

また心理検査なども併せて実施することで特性や得意不得意を理解しその後の支援に生かしていくことができます。

また大人になって自閉スペクトラム症と診断されるケースもあります。

それまで集団内での問題を回避できていましたが、不安障害やうつ病などの合併症や職場での不適応を原因で来院されるケースも多いです。

他の精神疾患のベースに自閉スペクトラム症がないかを考えていくことが重要になってきます。

診断基準にはDSM-5とICD-10という2つの国際的な診断基準があります。(自閉症を含む)

※DSM-5:米国精神医学会発行の「精神障害の診断と統計マニュアル第5版」

※ICD-10:WHO作成の「国際疾病分類第10版」

治療法

自閉スペクトラム症の症状は先天的なものであり根本的な治療は存在しません。

特性を理解し適切な対応や環境調整をすることで生活上の困りごとを改善していくことができます。

自閉症スペクトラム症により社会生活に困難を来たし、二次障害(うつ病や不安障害など)を発症している場合にはその障害に対する治療薬が処方されます。

 

自閉症(自閉性障害)

背景

自閉症は1943年に米国のカナーが初めて症例を報告しました。

1949年には早期幼児自閉症という用語を提唱し、それと同時にこの障害を統合失調症の近縁疾患と考え、その後しばらくはカナーの主張に従って、自閉症は児童精神病の一つと分類されてきました。

自閉症の認知障害や言語障害が注目されるようになるにつれ、カナーが主張した心因や環境因よりは、神経生物学的な要因の関与を強く示唆する病院論的研究が多く報告されるようになってきました。

症状

  • 対人相互反応における質的障害
  • 言語的および非言語的意思伝達や草々的活動における質的障害
  • 活動や興味などのレパートリーが著しく限られ、情動的であること

診断

自閉症は、基本的に症状(行動)から診断します。
(生まれてから現在までの発達の経過、家庭や集団での行動の特徴、生活上の困難やトラブル)

発達障害全般における明確な数値の指標は現時点ではありません。

診断基準にはDSM-5とICD-10という2つの国際的な診断基準があります。

治療

病院がまだ明確になっていないため、原因治療が確立していないことが現状です。

行動療法や教育的トレーニングを通じた自立機能と社会的能力の開発、感覚総合訓練、対人行動の様式や対人関係をめぐる感情的世界の窯変を目指す精神療法などのアプローチを組み合わせて援助を行うことが原則となっています。

薬物療法も試みられていますが、現時点では十分に満足できる薬物は特定されていません。

年齢別にみる行動の特徴

生後~1歳

・抱っこをいやがる
・あまり泣かない
・ミルクを飲まない
・寝つきが悪く、すぐに目を覚ます

2~3歳

・発語や言葉が遅い
・名前を呼んでも反応しない
・人と視線を合わせようとしない
・一人遊びを好む
・興味のあるものを指し示すことが難しい
・触られることを嫌がる

4~6歳

・特定の順番で活動することや道順やものの位置なのどにこだわる
・集団行動をするのが苦手
・同じ遊びを繰り返す

7歳~12歳

・集団になじめない
・臨機応変に対応するのが苦手
・どおのように・なぜ、といった説明が苦手

13歳~

・抑揚のない不自然なしゃべり方
・人の気持ちや感情を読み取ることが苦手
・雑談が苦手
・興味のあることに没頭する
・大人の自閉症
・精神看護の目的

自閉症スペクトラム障害の子どもとその家族への理解と関わり方

自閉症スペクトラム障害への理解

・慢性疾患であり治療が長期に及ぶ

・身体ケアよりも心理的・社会的支援が主である

・信頼関係なしには関係性は生まれない

・生活状態を把握し、その人に必要な支援を考える

・対人関係を調整する

・信頼して関わる

・嫌なこと、困っていることが関係を大切にする

・会話中の間と待つことの重要性

家族及び介護者の実情と理解について

・精神障がい者を持つ家族も共に永年病んでいることを理解する

・よき理解者であり再発を促進するストレッサーでもある

・家族病・母源病・遺伝・育て方でこうなったというジレンマを持って悩んできたことを忘れない

・能力と力をディスカウントしてしまわないようにする

・感情表出と批判的コメントの関わりと赤ちゃん扱いはしない

・心身共に疲労していても関心は病気の家族のこと・・・気分転換できない

・あなたのために私の人生ぼろぼろ・・・不満と愚痴等感情のコントロールができないこともある

・どうせ私がいなければあなたは何もできない・・・私がなんとかしないといけないとの責任感が強く疲労しやすい

・家族にも自分の人生を楽しんでもらうことを忘れない

自閉症スペクトラム障害の子どもへの関わり方

・短い文章で、1つずつ丁寧に伝える

・注目をしてもらってから伝える

・分かりやすい言葉で具体的に伝える(代名詞を使うのは避ける)

・視覚的に伝える

・表情だけではなく言葉や動作を交えて伝える

・刺激の少ない環境を用意する。

 

まとめ

精神障がいを抱える方を無理にみんなと同じ学校や職場へ行かせる必要はありません。

むしろそれは本人も辛いと思います。

日本は小さいころから周囲と同じような考え方や行動を叩きこまれます。

同調圧力の中で教育を受けているのです。

周囲と意見が違うと中には意見が違う奴はいじめてやろうと思う人も出てくるでしょう。

例えば自閉症の症状の一つである興味のあることに没頭するのと、俗に言うオタクとでは何が違うのでしょうか?

周囲の意見と合わせられるかどうかでしょうか?

両者の間には明確な境界線はありません。

なので私は両者とも個性なんだと思います。

私たちは皆、成長過程で知らず知らずのうちに個性を消されているのではないでしょうか?

国としても同じように考えがまとまった人間を育成することで分断も起きにくくなりますし、大人になった時に国のために従順に働いてくれるからその方がよいのでしょう。

しかし、個性と言うのは人それぞれです。

その人がその人らしく十分に個性を発揮し輝ける場所を提供していくことこそが今後の社会において大切ではないかと思います。

私が好きな漫画「ミステリと言う勿れ(ドラマ化されました)」の話ですが

漫画2巻で主人公がバスジャックに巻き込まれます。

バスジャックの犯人は、人質となった乗客たちに「これまでに犯した最も重い罪は?」と迫り、一人一人答えていきます。

その中の1人が、「子どもの頃、万引きを続けていたらその店はつぶれた」「いつもいじめられ、万引きさせられていた」「ずっと逃げたかったのに」と答えました。

その話を聞いていた主人公は「あの、僕は常々思ってるんですが……」と切り出し、こう話しました。

「どうしていじめられてる方が逃げなきゃならないんでしょう?」

「欧米の一部では、いじめてる方を病んでいると判断するそうです」「いじめなきゃいられないほど病んでいる。だから隔離して、カウンセリングを受けさせて、癒やすべきだと考える」

「でも日本は逆です」 「いじめられている子に逃げ場を作って、なんとかしようとする。でも逃げると学校にも行けなくなって、損ばかりすることになる。DVもそうだけど、どうして被害者側に逃げさせるんだろう?」

「病んでいたり、迷惑だったり、恥ずかしくて問題があるのは、加害者の方なのに」

私はこの言葉を聞いて「そういう考えもあるんだ」とハッとさせられました。よく考えれば当たり前のことかもしれませんが、私自身の中にも知らず知らずのうちにいじめられる側が逃げるという構図が出来上がっていたのです。

皆さんはこの言葉を聞いてどう思いますか?

日本はまだまだ諸外国に比べると、精神疾患への理解という面で消極的であり、国や地域で支えていくといった姿勢に欠けていると思います。

日本は精神病床数が世界一レベルに多いのです。

これは精神障がいを抱えた方を医療の世界に閉じ込めてしまっている、または閉じ込めてしまえという考え方の表れなのではないでしょうか?

度々ですが「ミステリと言う勿れ」でも描かれています。

この作品の中では解離性同一性障害の女性が長い期間入院していました。

そもそも、欧米では精神疾患の長期入院はまずありません。(日本の精神医療の遅れを感じます。)

このようなことが起こらない為には、医療関係者だけではなく一般の人達にも広く精神疾患について知ってもらうことが必要だと思います。

その為にはノーマライゼーションだったり、一般の方向けの精神疾患についての講習会を行うなど、幅広い支援・理解が必要だと思います。

医療機関だけではなく行政(市町村長・国)も積極的に加わり一つの協力体制を整えていかなければならないと思います。

それは、周囲や社会が理解してくれれば家族や介護者の負担や心の疲れも少しは癒えると同時に精神疾患の方本人も積極的に社会参加ができるのではないかと思ったからです。

また、家族や介護者に対しても家族や介護者の悩みをしっかり受け止めたうえで、ある程度の距離を保ち信頼関係を構築していかなければならないと思います。

これからのストレス社会、今に増して精神に疾患をきたす方は増えてくるでしょう。

その時どのように社会と関わるかはこれからの世の中の理解が大きく影響してくると思います。

少なくとも精神疾患を抱えた方に生き辛くて、一生影で泣く様な人生を送って欲しくないですし、そんな人生を送らせてはいけないと思います。

すみません、まとめなのにまとめられていない感じで長々と書いてしまいました。

最後に、人生の中で役に立つ教訓がいくつも描かれているこちらの漫画(ミステリと言う勿れ)よかったら一度読んでみて下さい。

 

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