発達障害について
発達障害は、生まれつきみられる脳の働き方の違いにより、幼児のうちから行動面や情緒面に特徴がある状態です。
学生時代には特に気にならなくても、社会人になってから生活に支障をきたし、診断を受けるケースがあります。
発達障害には、自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如・多動症(ADHD)、学習症(学習障害)などが含まれます。
これらは、生まれつき脳の働き方に違いがあるという点が共通しています。
同じ障害名でも特性の現れ方が違ったり、いくつかの発達障害を併せ持ったりすることもあります。
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症状
発達障害には以下のような症状があります。
- 自閉症スペクトラム症(ASD)は、対人関係が苦手だったり、強いこだわりを持つという特性があります。
また、特定のにおいや光、音などに過敏になり、強いストレスを感じることもあります。 - 注意欠陥・多動症(ADHD)は、発達年齢に比べて落ち着きがない、待てない、注意が持続しにくい、作業にミスが多いといった特性があります。
これらの症状を「衝動」、「多動」、「不注意」に分けて考えられることもあります。
子どものADHDは、落ち着きがない、座っていても手足をもじもじする、席を離れる、おとなしく遊ぶことが難しい、しゃべりすぎる、順番を待つのが難しい、他人の会話やゲームに割り込む、などの症状が挙げられます。大人になると、計画的に物事を進められない、そわそわとして落ち着かない、他のことを考えてしまう、感情のコントロールが難しいなどの症状の現れ方があります。 - 学習障害は、全般的な知的発達には問題がないのに、読む、書く、計算するなど特定の事柄のみが難しい状態を指し、それぞれ学業成績や日常生活に困難が生じます。
3つの症状に共通して、精神疾患を併発してしまう場合があります。
というのも、病気の特性により周囲とのコミュニケーションがうまくとれなかったり、みんなと同じことができなかったりという状況から強いストレスを感じやすくなるためです。
当事者様の声を紹介
貴重な当事者様のお声を頂くことができましたのでご紹介させていただきます。
当事者様の声
ご家族(パートナー)の協力
一緒に暮らしているパートナーには、私の特性を話して、完全にではありませんが理解してもらっています。
パートナーには以下の協力をしてもらっています。
・物をすぐに失くしてしまうため、「鍵と財布はここに置こう」というように物を置く場所を決めてもらう
・お金の管理が苦手なため、収入や支出の管理を手伝ってもらう
・確認することが苦手でよくミスをしてしまうため、大事な書類を提出する前には一緒に確認してもらう
・遅刻してしまうことがあるため、外出の予定時間を早めに伝えてもらう
自分で出来ないことをしてもらうのは申し訳なさもありますが、非常に助かっています。
おすすめの本やHP
発達障害を理解する上でおすすめの本は、大人の発達障害向けになってしまいますが、星野仁彦著「大人の発達障害の特性を活かして自分らしく生きる」という本です。
この本は、発達障害の具体的な症例が記載されていると共に、会社や家庭での解決例が多く記載されている本です。
例えば、不注意優位型の人の中でも「ぼんやりタイプ」「感覚過敏タイプ」「人の気持ちがわからないタイプ」などと細かく分類されており、解決策も一つのタイプにつき5項目以上あるので、具体的でわかりやすい本になっています。
また、手軽に閲覧することができるおすすめのHPとしては、「発達障害ナビポータル」というものがあります。
教育、福祉、医療、労働などのシーンにおいて本人や家族が相談できる専門機関の紹介などがあります。
学童期がくどうきは、言語能力げんごのうりょくや認識力にんしきりょくも高たかまり身体からだも大おおきく成長せいちょうする時…
厚生労働省のHPでも、発達障害を持っている職場の方との接し方について具体的なアドバイスが載っています。
まとめ
発達障害という言葉は、度々インターネットで目にしますが、自分の周りに当事者がいても気が付かなかったり理解できないこともあるのではないかと思います。
また、一言で発達障害と言っても人それぞれ症状は異なります。
発達障害について知ると同時に、身近な人がどんなことで困っているかに向き合うことも大切だと感じます。