2回目の男性(パパ)育休を取得しました【育児・介護休業法の改正ポイント】

パパ育休で2回目の育児休暇を取りました。

前回は1ヶ月、今回は約2ヶ月取得しました。

制度については以前こちらの記事でお伝えした通りですが、わかりやすくおさらいしていきましょう。

男性(パパ)育休とは

育児・介護休業法では、「子が1歳に達するまでの間(子が1歳を超えても休業が必要と認められる一定の場合には、1歳6ヵ月まで)育児休業をすることができる」と定められています。

育児休業は法律で定められています。

条件を満たしていれば申し出によって取得することができます。

雇用保険に加入し、規定の条件を満たす場合は育児休業給付金(育休手当)が支給されます。

支給額

  • 休業前の1日あたり賃金の67%
  • 181日目からは50%

育児・介護休業法改正について

2021年6月に育児・介護休業法が改正されました。

これにより2022年から段階的に制度の改正が行われます。

2022年4月に有期雇用労働者の育児・介護休業取得要件の緩和が行われます。

これにより企業は育休を取得しやすい雇用環境整備及び妊娠・出産の申し出をした労働者に対する個別の周知・意向確認の措置の義務づけが必要となってきます。

また、以前は有期雇用労働者に対して引き続き雇用された期間が1年以上でないと育休は取得できませんでしたが、これが削除されることとなりました。

2022年10月からは産後パパ育休が開始となります。

これにより子どもが生まれてから8週間以内に最大4週間を2回に分けて取得することができるようになります。

出典:厚生労働省ホームページ

育児休業の分割取得(202210月~施行)

現行の育児休業では、次の図のように、育休は原則分割して取得することはできません。

※育児休業の「出生から1歳まで(パパ休暇は例外)」「1歳から1歳6ヶ月」「1歳6ヶ月から2歳まで」は別の制度と考えます。

出典:リーフレット「育児・介護休業法改正のご案内」|厚生労働省

2022年10月からは、子が1歳になるまでの育児休業を分割して2回取得することが可能となり、図のような取得が考えられます。

出典:リーフレット「育児・介護休業法改正のご案内」|厚生労働省

これまでの「パパ休暇」は廃止

改正前の制度では、産休の対象ではない男性のための、子の出生日から8週間以内に取得する育児休業(パパ休暇)があります。

このパパ休暇を取得した場合に限り、育児休業の再取得を例外的に認めるものです。

改正により、パパ休暇は廃止となり、代わりに「産後パパ育休(出生時育児休業)」が新設

産後パパ育休は通常の育児休業とは別の制度で、育休の分割取得ができるようになるため、パパは子が1歳になるまでに最大の4回分割取得も可能となります。

また、パパ休暇は出生後8週間以内であれば取得日数に制限はありませんが、産後パパ育休(出生時育児休業)は4週間以内となりました。

「パパ・ママ育休プラス」は継続

パパとママの両方が育児休業する場合で、以下の要件を満たせば育児休業の期間を子が「1歳まで」から「1歳2ヶ月まで」に延長できます。

  •  配偶者が子の1歳に達する日以前において育休をしていること
  • 本人の育休開始予定日が子の1歳の誕生日以前であること
  •  本人の育児休業予定日が配偶者の育休の初日以降であること

保育園に入園できないなどの事情がなくても1歳2ヶ月まで延長ができるため、保育の状況を見ながら、交代で夫婦が長期間育児休業を取得できます。

ただし、パパ、ママそれぞれの休業期間は出生日以後の産前・産後休業、産後パパ育休(出生時育児休業)、育児休業を合計して最長1年間である点は変更ありません。

また、2023年4月からは1000人規模の会社は男性の育休取得率を公表することが義務付けられます。

社会保険料免除について

以前は月末1日育休を取得すればその月の社会保険料は免除されていました。

しかし2022年10月からは条件が変更となります。

ボーナスの場合は1ヵ月以上育休を取ったときに社会保険料が免除されます。

また、ひと月に2週間以上育休を取った人はその月の社会保険料が免除となります。

育児休暇中にやっていたこと

  • 夜干した洗濯物の片付け
  • ゴミ捨て
  • 保育園の送迎
  • 買い物
  • 離乳食やミルクの準備
  • 夕飯の準備
  • 朝干した洗濯物の取り込み、片付け
  • 子どもをお風呂に入れる
  • お風呂掃除
  • 子どもと遊ぶ
  • 寝かしつけ

    など

実際に2回目の育児休暇を取得して感じたこと

・良かった点

  • 家族との時間がとれた。
  • 妻の育児への疲れが出てきたタイミングで2回目の育児休暇が取れてよかった。
  • 妻のサポートができた。
  • 心や時間に余裕をもって家事や育児を行えた。

・悪かった点

  • いつまで育児休暇とるの?といろいろな人から聞かれた。
    (早く働けって言われてるようでした。)
  • 保育園の送迎でいつも父親だから少し気まずい。
    (仕事してないのかなという目で見られてる感じがしていました。)
  • 職場に迷惑をかけているという気持ちが心のどこかにある。

私の妄想だと思うのですが・・・この3点です。

現状制度だけどんどん改革されていかにも国は男性のための育児休暇に力を入れていますといった形ですが(凄くいいことなんですけどね。)まだまだ実際は、周囲の男性育休の認知など細かいところも含めて取りづらさがあるのではないでしょうか?

そう言った所も踏まえて今後改善が必要ではないかと感じました。

先輩(女性)の看護師の話を聞くと「昔は2ヶ月しか取れなかった。」や「看護師は人手不足だからすぐに働かされた。」などと言った言葉を耳にします。

今でもこのような職場はあるかもしれません。

それに比べれば男性である私がこのように2回に渡って育児休暇を取らせてもらったことは、育児休暇が取りやすいように制度を整えてくれたこと、そして職場の理解があることにとても感謝しています。

私の好きな漫画「ミステリという勿れ(最近ドラマ化されました)」の主人公の言葉に以下のようなものがあります。

僕はたまにメジャーリーグの中継を観るんですが、メジャーリーガーや監督は時々試合を休むんですよ。奥さんの出産は勿論、お子さんの入学式や卒業式。家族のイベントで休むんです。彼らは立ち会いたいんです。一生に一度の子供の成長の記念日に。(中略)でもその試合を中継してる日本側のアナウンサーや解説者がそれについてなんて言うかと言うと「ああ、奥さんが怖いんでしょうねえ…」(中略)メジャーリーガーは子供の成長に立ち会うことを父親の権利だと思い、日本側の解説者たちは義務だと思ってる。そこには天と地ほどの差があるんですよ。

前にネットでチラッと見た記事で、だから詳細はわからないんですが、父親たちを集めてある実験をしたんだそうです。簡単な計算問題か何かのペーパーを渡して1時間以上に解けと。そんなのカンタンじゃん…とやり始めたところに、数分おきに電話をかけたり話しかけたり、主催者がジャマをするんだそうです。父親たちはだんだんイライラしてくる。結局誰も時間内に全問を解くことができずに父親たちは怒り出した。”こんなにジャマされたら何もできない”。そこで主催者が言ったそうです。「これが子育てをする母親たちの毎日なんです」達成感を味わえないその苦しみ。父親たちは黙ったそうです。
僕は常々思ってるんですが、もし家にいて家事と子育てをすることが本当に簡単で楽なことだったら、もっと男性がやりたがると思う。でも実際はそうじゃない。ということは男性にとってしたくない、できないことなんです。なのになんで女性にとって楽なことだと思うんだろう。

毎回この主人公の言葉には「ハッ!」とさせられますね。

世界の男性育休取得率

男性の育児休業取得率の政府目標は2025年に30%です。

2020年は12.65%。

父親が取得できる育休期間は日本が最長

男性の育休制度は整えてはいるものの・・・

ユニセフ(国連児童基金)は、41カ国を対象にした子育て支援政策に関する調査の報告書で、日本を男性の育休制度で1位に評価しました。

「父親に6カ月以上の(全額支給換算)有給育児休業期間を設けた制度を整備している唯一の国」というのが評価の理由です。

しかし、現状は上記でお伝えした通り取得率は低いのです。

ちなみにスウェーデンやノルウェーやフィンランドなどの北欧の国々では男性の育児休暇取得率が70~80%あります。

日本はなぜこんなにも取得率が低い?

父親が育休を取らない、あるいは取ることができない理由としてよく挙げられるものには

  • 昇進などに悪い影響がありそうだから
  • 同僚や上司など周りの目が気になるから
  • 仕事が忙しいから

などがあります。

こうした理由はもっともで、将来の収入が減ってしまうのは母親にとっても子ども達にとってもマイナスですから、日本の父親達は冷たいと考えてしまうのはかわいそうですね。

上司が休めば部下も休める

今の年配男性は育休ということに関してはほぼ無縁の時代でした。

しかし、その方々が制度を変えてくれています。

なので今の若い世代の男性が積極的に育休を取り、次の世代がもっと育休を取りやすいようにしていきましょう。

まとめ

制度の改正などをしてきてはいますが、まだまだ日本における男性の育児休暇取得率は低いです。

これからもっと男性の育児休暇取得率が上がるように社会全体での取り組みが必要です。

男性だけ育児をしたらイクメンだと言われるのはおかしいです。

なぜなら

自分の子どもの育児をすることは当たり前のことだからです。

イクメンという言葉自体なくなって、男性も当たり前のように育児に参加できる社会になればいいなと思います。

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